偏芯部複合加工の勧め

最近、各工程専用で加工する専用機を使用した生産ラインから複合加工機を使用した加工ラインに置き換わっている事例が増えています。これは、製品の複合化や大規模大量生産から多品種少量セル生産への移り変わりによるもので、これは工程集約の成功を導き、さらには自動化されたセルシステムの納入事例増加につながっています。

そのようなセルシステムでの自動化作業の一つに偏芯部の複合加工がありますが、今回は、複合加工機を使用した加工事例から、偏芯軸加工および複合加工機でのギア加工、スプライン加工の事例をピックアップしてお見せします。

1.自動偏芯チャックを使った偏芯軸加工

プログラムで偏芯量を変えることができます。C軸を回転する事で最大15mmまで偏芯することや、偏芯箇所の位相を任意の角度に設定することが可能です。

2.標準チャックを使った偏芯軸加工

SC-100で、偏芯チャックではなく標準チャックを使ったテストカットです。C軸とX,Y,Z軸が同期し、偏芯加工を行っているところをご覧いただけます。

https://youtu.be/m3nWFEtSP9E

3.さまざまなギア加工

偏芯軸にはホブ加工やスプライン加工など、さまざまなギア加工を行いますが、複合加工機の優れているところは、このような加工もワンチャックで続けて行うことができるということです。

ここでWT-250IIによるギアのワンチャック同時加工を見てみましょう。ホブカッターによるスプライン加工、ホブ加工、スローアウエイ工具によるギアミーリング加工、 エンドミルによるベベルギヤ加工など、さまざまな加工方法をご覧ください。

4.最新のギアスカイビング加工

NTRX-300によるギアスカイビング加工を見てみましょう。28:08から内径の止まり穴の歯車加工を行っています。内歯車と外歯車を同一工程で加工することができます。

5.まとめ

このように、従来でしたら二つ、三つに分割しなければ加工できなかった部品が、複合加工機を使うことで一度に仕上げることが可能となります。この機会に、複合加工機の導入を検討してみませんか? 

詳細をご希望の場合は、お気兼ねなくご連絡ください。