多品種少量生産でも自動化を実現!Flex Armを解説

今回は、先日発表された新製品「Flex Arm」についてご紹介いたします。

本記事では、Flex Armがもたらすメリットをより多くの方にお伝えできればと思います。

1. 近年の傾向

近年、多品種少量生産化が加速しており、段取り替えを自動化したいというお客様からのご要望を多くいただきます。
多品種少量生産化が進むことによって、多くの方が懸念するのは「自動化」「無人運転」についてではないでしょうか。
これまでは大量生産が主だったこともあり、素材の投入や完成品の排出が自動化の主な対象となっていました。

2.Flex Armとは?

この多品種少量生産の環境下で、長時間の自動化を実現するために開発されたのがFlex Armです。

Flex Armとは、ワークの搬送から爪交換までを自動化した製品です。
素材のローディング・完成品のアンローディングに加え、ハンド交換とチャック爪交換が可能となりました。

これにより、機械を止めることなく、さまざまな種類のワークを無人自動運転できるようになります。

3.Flex Armのメリット

Flex Armを用いることによるさまざまなメリットについてご紹介いたします。

夜間無人運転が可能に

品種切り替えを伴う夜間無人運転が可能となり、加工点数の確保や生産効率の向上が見込まれます。

また、長時間の無人運転が可能となるFlex Armでは、爪はL/Rそれぞれ3種類分、ハンドはワーク搬送用・爪交換用等3種類までをそれぞれ標準で搭載しています。
そのため、最大3種類のワークの段取り替えを自動で行い、一度で加工することができます。

省スペース

 切粉の巻き付きは加工の邪魔をするだけでなく、刃具の損傷、加工品に直接傷をつけ、不良品となる原因となります。切粉を細かく分断する事により加工品へ巻き付く事がなくなり、安定した良い品質の製品を加工することができます。

コスト削減

切粉の巻き付きを対策するためにはチップブレーカーを変更したり、切削条件を変更したりトライアンドエラーを繰り返すなど時間がかかる作業であり、ノウハウの必要な作業でした。
揺動切削では、NCのオプションを搭載し、プログラムするだけで簡単に強制空振りを発生させ、切粉を分断することができるため、調整に時間がかかりません。刃具選定のイニシャルコスト、切削条件調整の時間を削減することができます。

専用ユニットが不要

従来、切粉問題を解決するための1つの手法として高圧クーラントによる切粉分断があります。高圧のクーラントを刃先にピンポイントに吐出させる事で切粉を分断しますが、高圧クーラントは、専用の高価な高圧ポンプユニットが必要であり、機械とは別に設置スペースも必要でした。定期的なメンテナンスも必要であり、導入するにはハードルも高く、お手軽にという感じではありません。
揺動切削は、このような専用ユニットが必要ありません。

4.揺動切削を使用するには?

サーボ学習オシレーション機能のNCオプションを搭載すれば、直ぐに揺動切削を使用することができます。
ただし、NCの種類や版数、スライド構成により搭載出来ない場合もあります。また、既にお持ちの機種に追加で搭載したい場合も、NCの版数により搭載できる、できないがありますので、確認が必要になります。

オプションを搭載した機械では、簡単なGコードによるプログラミングで揺動切削を行うことができます。
基本的な加工プログラム内の“ここからここまでの範囲で揺動切削を行いたい!“という箇所に専用Gコードと揺動周波数倍率”I“、振幅倍率”K“を入力するだけで揺動の動作ができるようになります。

5.まとめ

通常のNCプログラムに揺動動作を行いたい箇所に専用Gコードを追加するだけで、切粉巻付きによる不具合を短時間で簡単に解消する事ができ、これまでの切粉による不具合で機械を停止させ、手動で切粉除去を行っていた作業や、切粉噛み込みでチョコ停となっていた加工上のトラブルを減少させることで、安定した品質で生産性を向上させることができます。
切粉処理の悪い被削材などは特に効果が得られ、今後の切粉対策の1つの機能として大変注目されている機能であります。